中小企業診断士として独立

中小企業診断士の資格を取ったのであれば、いつかは独立したいと考える人は少なくないかと思います。でも、その実情がよくわからないために躊躇している…そんな人のために、中小企業診断士のリアルな独立事情を紹介したいと思います。

まず、独立を考え始めるのであれば、ビジョンをはっきりさせておく必要があります。何を目的とするのか、どういう仕事を求めるのかなど、自分の中でブレないビジョンを固めましょう。ただお金を稼ぎたい、もっと良い仕事が欲しいなどというものではなく、自分自身を見つめ直し、独立する理由をはっきりさせておきましょう。事業を続けていくということは、簡単なことではないからです。

実際に独立をして1年を迎える企業診断士の話では、多くの努力をし、運が良くて1年目で400万円程度の年収を稼ぐことができているそうです。よく「中小企業診断士で独立を考えるなら3年は食えない生活が続くことを覚悟したほうがいい」と言われるようですが、これは嘘ではないようです。実際、1年目では100万円もいかず、2年目は150万円程度、3年目でようやく2~300万円程度ということも多いのです。

中小企業診断士で独立する3ステップ

1ステップ:中小企業診断協会への登録

では、独立してから稼ぐためのステップはどのようなものかというと、ほとんどの人がまず「中小企業診断協会」に登録を行います。会員になるには、入会金や年会費が必要となるのですが、会員になると、勉強会やセミナー等を行ってくれたり、ときには仕事を斡旋してくれることもあるそうです。この協会で多くの人とつながりをもち、先輩から仕事を紹介してもらうことも多いため、積極的に飲み会や勉強会等に参加する必要があります。

ここで注意点ですが、ひとつは入会先。資格取得のための2次試験に合格すると実務補習を受ける人が多いのですが、これを主催しているのが都会の協会です。そのため、そのまま入会しなければいけないような空気になっているのですが、実は都会の協会は当然会員数が非常に多いため、仕事の斡旋が自分に回ってくることは期待できません。そのため、「活動拠点の都道府県の協会」を選ぶことが大切です。ライバルが少ない分、都会から離れると仕事が回ってくる確率が高くなるのです。

ふたつめの注意点は、自分から積極的に行動することが重要だということ。会員になったからと言って、当然のように人とのつながりができ、仕事をもらえるわけではありません。顔や名前を憶えてもらうために、積極的に研究会や飲み会などに参加することで、自ら人とのつながりを作り、仕事を回してもらうのです。どの業界でも職種でもそうですが、世渡り上手な人は中小企業診断士の世界でも成功しやすいのは、自分を売り込むことができているからなのです。もちろん、仕事をもらうといっても、最初は低収入の小さな仕事ばかりです。しかし、そういった小さい仕事をひとつひとつこなすことで、大きな仕事につながるので、「小さいことからコツコツ」が後の成功のために必須なのです。

2ステップ:固定収入を得る

支援拠点(国が補助金を出しているような)に在籍することで、週1回の固定収入を得ます。日当は2万5千円程度だそうで、1年更新です。年間120万円程度の固定収入は独立したばかりの人には非常に大きいと言えます。ただし、気軽に採用されるわけではなく、運も必要となります。大御所の診断士によって、人事の実権が握られている…なんて噂もでるくらいなので、簡単に採用されるとは思っておかないほうがいいでしょう。

また、固定とは言えませんが、公的な支援機関によって派遣され日当をもらう専門家派遣で稼ぐことも必要です。日当2~3万円はもらえるそうなので、コツコツ稼ぐには大切な仕事です。

ただし、専門家派遣で出会うクライアントは余裕のある事業者ではないことがほとんどですから、顧問契約などは期待できません。万一契約が結べたとしても、成功させるのは難しいのが現実です。とは言え、貴重な経験にはなりますから、積極的に受けることをおすすめします。

3ステップ:セミナーを行う

商工会議所などからの依頼や、セミナーの企画会社に登録をすることでセミナーの依頼を受けることができます。自主セミナーも可能ですが、その場合集客や場所の確保などすべて自分で行う必要があるので大変です。

それよりも、講師料をゲットできるうえに、余計な手間(事前準備は必須ですが)は必要とせず、仕事の依頼や顧問契約につながる可能性もある企画会社などのセミナーのほうが、メリットが大きいと言えます。駆け出しのときは講師料も時給2~3万円程度ですが、人気がでれば単価はどんどん上がりますので、真面目にコツコツ続けることで大きなリターンとなる可能性はあります。

セミナーを通して積極的に人的交流を増やし、マーケティングの調査としても活用します。セミナーで稼ぐというよりも、仕事をもらう・収入を増やすきっかけと考えている人が多いのです。

上記のステップは、あくまで公的コンサルで稼ぐ場合です。しかし、このステップを踏まないと、民間の依頼を受けて稼ぐような「稼げる中小企業診断士」になるのは難しいのが現状です。まずは公的コンサルを行い、そこに民間コンサルを増やすようにし、最終的に民間コンサルのみで食べていけるようにするのが、稼ぐための段階です。

とは言え、実際には中小企業診断士のうちの7割程度は公的コンサルで稼いでいるようで、その場合の年収は700万円程度(良くて)。資格を取って独立した割には稼いでいるとは言えませんよね。独立して稼ぐためには、自らどんどん動くこと、人とのつながりを大切にすること、ひとつひとつの仕事を真面目に確実にこなすことが重要なのです。

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